小児歯科
子どもの歯の治療
お子さんの治療にあたっては出来るだけ無理をさせずに、少しずつ出来ること(水を口にためたり、たまった口の水をバキュームで取ったり)を増やしながら成功体験を積み重ねてから治療に入るよう心がけています。
子どものむし歯予防
子どもの歯はむし歯になりやすく、進行も早いため、積極的なむし歯の予防処置が効果的です。
定期的にチェック、ケアしていくことが大切になってきます。
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成長に合わせた歯磨き
乳児期
赤ちゃんの舌には白っぽいカスが時々たまります。
水やぬるま湯で湿らした布でカスを拭き取ってください。生後7~8ヵ月
生後7~8カ月位になると、赤ちゃんにはもうかわいらしい前歯が生えてきます。歯の汚れは布やガーゼなどで拭き取ってください。
1歳
歯ブラシを使いはじめます。まず、お母さんが磨いてあげてください。
3歳
そろそろ自分で磨き始めましょう。しかし当然まだ上手ではありません。お母さんも手伝い、歯磨きをした後はよくチェックしましょう。
5歳
毎食後(朝・昼・晩)「1日3回磨き」をさせましょう。
お母さんは仕上げ磨きで、磨き残しがないかよく見てあげてください。六歳臼歯が生えてくる頃
6歳位になると、強く大きい六歳臼歯が生えてきます。この六歳臼歯は食べカスもたまりやすく虫歯になりやすいので気をつけて磨くようにしましょう。
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フッ化物塗布
フッ化物は歯質を丈夫にするため、むし歯予防に役に立ちます。
むし歯予防のため、特にお子様に塗布します。
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効果 1
歯質を強化し、虫歯になりにくい歯にします。
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効果 2
虫歯になりかけた部分の自然修復(再石灰化)を促進します。
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効果 3
抗菌作用や抗酵素作用により虫歯菌の活動を抑制します。
フッ化物塗布の流れ
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みがき残しチェック
どのくらいみがけているかチェックしご説明します。
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歯のクリーニング
ハブラシや専用の器具を用いて歯のクリーニングを行います。
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ブラッシング指導
歯ブラシの動かし方や持ち方などを説明します。
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フッ化物の塗布
フッ化物をスポンジやハブラシで塗布します。
塗布後20~30分は、お食事などなさらないようにご注意ください。
フッ化物塗布はいつからすべき?
歯が生えだす頃の、幼く若い歯質ほどフッ化物は効果的に取り込まれます。
当院では1~6ヶ月ごとのメンテナンスのたびに塗布して、むし歯予防をはかっています。
※フッ化物の濃度が高いものは、1年に一回塗布する事で効果があるという説明があります。しかし口腔内の状態によって効果が持続しない場合もございます。 -
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シーラント
むし歯のできやすい奥歯の溝をシーラントで埋め、むし歯を予防します。
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生えたばかりの歯は溝が深く、食べかすが溜まりやすくなっています。
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シーラント(フッ化物入りセメント)でこの溝を埋めてあげます。
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溝にバイ菌が入りにくくなり、ブラッシングもしやすくなります。
歯を削らなくてよい事や、簡単に予防が出来るなどのメリットがあります。
どのくらいの期間効果は続きますか?
シーラントは歯を削らずに溝の上に乗っけているだけなので、取れやすいという面もありますが、短期的にはきちんと詰めれば、それなりの効果があがっています。
生えて間もない奥歯の永久歯(六歳臼歯)は特に虫歯になりやすいので、この方法は有効です。
きちんとブラッシングをして、シーラントがきちんとついているか定期的なメンテナンスを受け、フッ化物を活用したり、食生活も注意して、総合的にすすめることが大切です。 -
乳歯と永久歯の違い
乳歯の特徴
名称 | 生える時期 | 抜ける時期 |
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乳中切歯 | 6~7ヶ月 | 6~7歳 |
乳側切歯 | 7~9ヶ月 | 7~8歳 |
乳犬歯 | 16~18ヶ月 | 9~12歳 |
第1乳臼歯 | 12~14ヶ月 | 9~11歳 |
第2乳臼歯 | 20~24ヶ月 | 10~12歳 |
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子供の頃にある歯は合わせて20本あります。乳歯または脱落歯、第一生歯と呼びます。前方から順に乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯と呼ばれています。
乳歯は生後6~8ヶ月ごろより下顎の前歯から生えてきます。3歳頃には全て生え揃います。乳歯は永久歯と比べてエナメル質と象牙質の厚みが薄く柔らかいのが特徴です。全体的に歯は小さく、青白や乳白色をしています。また、 石灰化度が低いため、むし歯になりやすいのです。
永久歯の特徴
名称 | 本数 |
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切歯 | 中切歯、側切歯の2種類上下計8本 |
犬歯 | 上下計4本 |
臼歯 | 計20本 |
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6歳頃から永久歯は生え始めます。人間の永久歯は大きく切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯の4種類あり、上下合わせて28本あります。(親知らずを含めると32本)